うつ病OL日記

うつになった新卒OLの日記。てきとーに書くのでてきとーに読んでください。

生きていく意味

うつになる前から時々考えていたことがある。
生きていく意味とか、自分の存在価値とか、そういった類のこと。考えてもキリがないし、ググッても答えの出ないこと。そんなことを延々と考えて、毎回「そんなものはない」という結論に至る。希死念慮に襲われることもある。

この間、「あん」という映画を観た。樹木希林の最後の主演映画だ。その作品の中で、樹木希林演ずる老婆が「私たちはこの世を見るために、聞くために生まれてきた。だとすれば、何かになれなくても、私たちには生きる意味があるのよ。」と語るシーンがあった。
このセリフを聞いた時に、なんだかとても救われた気分になった。何者かにならなければいけない、何かしらの価値がなければいけない、何かを成し遂げなければ生きている意味が無い。ずっとそういう呪縛にかかっていたのだと気づいてハッとした。
こんな私でも生きていてもいいのかもしれないと思えた。

以前、恋人と温泉旅行に行った時、私は嘘偽りなく心からの感想として「この日のために生きてきた、もう心残りはない」と言ったことがある。本当に楽しみにしていたし、とても満足していたからそう言ったのだが、その時恋人は、「大げさだよ、これからもっと楽しいことが沢山あるさ」と私に言った。私は驚いて何も言えなかった。私は将来に対して不安と恐怖ばかり感じていて、生きること自体に及び腰になっている。だからもうこんなに幸せな時間は二度と訪れなくて当たり前と信じて疑わなかったのに、それをあっさりと否定されてしまった。
私にはまだまだ時間があって、たくさんの楽しいことが待っているのだと、恋人は教えてくれた。

もう休職期間が3ヶ月に伸びようとしている。休職したばかりの頃は、自分の目の前には深い闇だけが広がっているという感覚だった。もうこの先どんな光も差し込むことは無いと思っていた。
今は、懐中電灯を握って、闇を照らそうという気持ちになってきた。まだ照らした先に進む勇気はないけれど、私にはまだ時間がある。ゆっくり歩を進めていこうと思う。